生理学第一研究室

Laboratory of Physiology I

特別ゼミ(AI×獣医学)

投稿日:2019年07月01日

生理学第一研究室の中の人です。

久しぶりのブログ更新です。

生理学第一研究室では外部講師をお招きし、6月20日に学内公開型で特別ゼミを行いました。

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「AI×獣医学〜AI専門家から学ぶ、AI技術の基礎と可能性〜」と題し、日頃、次世代のAI技術者育成に携わられている深澤大我氏(株式会社STANDARD/東京大学学際情報学府 非常勤講師)からレクチャーを受けました。35名くらいの参加者で、直前に広報したにも関わらず他研究室の教員や学部生も多く参加され、若い世代の興味の高さが伺えました。

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 近年、社会のあらゆるところでAIやIoT、ビッグデータなどの用語が取り上げられていますが、私達獣医系の大学にいる者は、まだまだそのテクノロジーに触れる機会は少なく、知識は持っていないというのが現状です。しかし興味を持っている人や必要性を感じている人、技術の可能性に期待する人が学内に少なからずいるだろう、じゃあよく知っている人をお招きして勉強しよう、と、今回の企画につながりました。

 約1時間半のセミナーで、AIテクノロジーの歴史、技術の基礎、エンドユーザーである我々がAIを利用した研究や教育を行う際の留意点など、濃い内容のレクチャーを受けることができました。

 実は現在、社会がAI、AIともてはやしているのは第3次ブームで、AI(人工知能)の興りは1955年頃まで遡るのだそうです。現在、実用化されているAIは特化型AIと言われるもので、Alpha GoやWatson(by Google)もその仲間なのだとか。ドラえもんのような「汎用型AI」を私達はAIとしてイメージしますが、それは技術が追いついておらず、実用化にはまだまだかかるということでした。

 一番印象に残ったのは、AIが生データから何でも見つけ出してくれる訳ではないということです。

AIを作る側が、扱うデータの出力をどのようにイメージし、何をゴールとするかで、データの解析を行う前段階の前処理が変わってきます。

そこはAI技術者が扱うものではなく、データを採取する我々サイドが意識する必要のあるところだとのことでした。

また、何らかの診断AIのような、獣医学に関連するAIをディープラーニングで作ろうとする場合、同じカテゴリのデータが万単位で必要とのことでした。医学はヒトを対象とするので同じ症例データもたくさん集まりやすいが、扱う動物の種数が多く各症例のデータ数はヒトに比べ少なくなるであろう獣医学分野では、データ数を揃えられるかの部分がネックになるとのことでした。

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質問タイムに移っても、方々から質問が出て盛会となりました。

そしてこのあとは学外に移動し、ビールと美味しい肴とともに、話はなかなか尽きなかったのでした...。

深澤先生、本当にありがとうございました!

(K)



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