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研究内容
食物には栄養素としての働きとともに、おいしさを満足させための感覚機能や病気の予防・回復など生体働きを調節する機能が備わっています。私達の研究室では食品の持つ3機能を中心に神経生理学的研究をおこなっています。痛みは通常生体に加えられた侵害刺激から身を守るための警告信号の働きをしますが、炎症や神経障害性の疼痛(病的疼痛)は通常の痛みと異なり、警告信号の役割を果たしません。最近、慢性的な痛みを食品成分中の植物由来ポリフェノールなどが和らげる可能性が示唆されています。これらの食品成分が痛み伝達機構のどの部分を具体的にどのように抑えるのか?については解っていません。
本研究室では食品に含まれる化学成分が病的疼痛(炎症性・神経因性)の痛みを和らげるメカニズムを解明するために、行動・組織化学・電気生理学的手法で研究を行っています。研究を進めることにより食品に含まれる様々な成分が病的疼痛を減弱させる可能性を示し、食品成分の疼痛伝達経路における分子標的について議論するとともに疼痛緩和に有効な健康食品開発、副作用のない鎮痛薬の開発などへの応用を視野に研究に取り組んでいます。
電気生理学的手法による実験
免疫組織化学的手法による実験
第39回日本神経科学大会でポスター発表した竹鼻さん(2016年夏)
新入生歓迎会(2017年春)
先生からひと言
食物には栄養素としての働きとともに、おいしさを満足させる感覚機能や病気の予防・回復など生体調節機能が備わっています。本研究室では食品に含まれる化学物質が痛みを緩和させる可能性を検証し、疼痛緩和に有効な健康食品や副作用の少ない鎮痛薬の開発をめざす研究を行っています。私達の研究に興味のある方は是非研究室にいらしてください。