研究内容
1.心不全の病態生理解明と治療方法確立
循環器疾患、特に心不全は人や動物の生命を脅かす疾病です。病態を形態的、機能的変化の面から捕らえ、そのメカニズムを様々な酵素や遺伝子の動きをもとに解析しています。これらの成果をもとに適切な治療方法に関する研究を展開しています。
2.薬物相互作用に関する研究
薬物は飲み合わせによりお互いに増強させたり、減弱させたりする可能性があります。各薬物のイヌにおける代謝について詳細な解析を行い、獣医臨床で実際に起こりうる薬物相互作用の可能性について追究しています。
3.動作および電気生理学的解析
動物の痛みや痒みは、歩様異常や引っ掻き行動などの動作として捉えることができます。これらの動作の客観的な解析方法を開発しています。また、ヘルニアや内分泌疾患などで引き起こされるイヌの神経疾患の重篤度を知るために、神経伝導速度の測定方法を開発しています。これらの研究により病態や治療効果の客観的評価が可能となります。
4.脳内情報処理過程の研究:空間認知学習や感覚情報を連合させた認知学習を脳波や脳内神経活動の記録により研究しています。
5.てんかんモデルラット:病態モデル動物を用いててんかん発作の発現機構の解明および病的状態を指標として,脳の生理機構を研究しています。
先生からひと言
当研究室では、基礎研究から応用まで幅広く研究を行っています。獣医およびヒト臨床に応用することを目的として、末梢循環障害の病態生理/薬理学的研究、動物の動作解析研究、薬物動態の立場からの薬物相互作用研究を展開しています。神経系のはたらきをはじめ、学習や記憶、情動などの脳の高次機能はどのように成立するのかなど、少しでもその謎を解き明かすべく、動物の脳と行動の研究にも取り組んでいます。
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生理学第二研究室の学生、大学院生、卒業生、教員の出来事をアップしていきます。最新情報もですが、過去の情報も順次掲載していきます。