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研究内容
ポストゲノム時代の生物多様性を担う分子の一つとして、また生殖能力を含めた初期発生や器官形成、再生、さらに疾患の関わる分子として糖鎖に注目している。その糖鎖は、大きく分類して糖タンパク、プロテオグリカン、スフィンゴ脂質からなる。その中で、細胞膜構成成分でもあり、その種類が400以上に及ぶと考えられているスフィンゴ脂質を主な研究対象とします。これら糖鎖分子の多様性とそれが作り出す生物学的機能の解明を中心テーマとして研究を進めます。生化学手法のみならず、分子生物学や実験動物学の知識を礎としスフィンゴ糖脂質(4種類)やスフィンゴミエリン欠損マウス(3種類)を用い、幹細胞の作成やこれを用いた分化実験、動物への移入実験、これらマウスから樹立した繊維芽細胞を用いた細胞内シグナル伝達など糖鎖の関与が示唆される生命現象を解明します。またこれら遺伝子改変マウスを用い、様々なモデル疾患を誘導し、生化学的な解析をおこないことで、それら疾患の理解とそれを相補する分子の探索や、糖鎖の機能そのものを追求したいと考えます。さらに糖鎖に関しては、伴侶動物においても人の病気同様に遺伝的疾患が確認されており、これら疾患の病因解明も同時に進めたいと考えております。
シアル酸を欠損したマウスは、短命かつ神経症状を呈する。
先生からひと言
生化学研究室では、レセプターのリン酸化調節や細胞増殖・分化など生体反応に重要な役割を果たす糖鎖に注目し、遺伝子改変動物やそれらから樹立した細胞株を用いて、糖鎖の変化が生命にどの様にかかわるかを明らかにします。
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研究業績
構成員(2017年4月1日 時点)
獣医学科
6年生:4人
5年生:4人
4年生:5人
3年生:5人
卒業生進路(2015年度〜2016年度)
博士課程進学:2人
臨床(伴侶動物):5人