


臨床診断学研究室
研究室所属学生がベーリンガーインゲルハイム獣医学奨励プログラム(BIVSP)でゲルフ大学へ研究留学
麻布大学獣医学部 臨床診断学研究室に所属する獣医学科4年の小沢美彩さんが、ベーリンガーインゲルハイム獣医学奨励プログラム(Boehringer Ingelheim Veterinary Scholars Program:BIVSP)に採択され、カナダのゲルフ大学で約3か月間の研究留学を行いました。本学からの採択は今回が初めてです。
BIVSPは、選考を経て採択された獣医学生が海外の大学等で研究活動に取り組み、その成果をシンポジウムで発表する国際的なプログラムです。研究活動から成果発表まで英語で行うことが求められ、今年は日本から小沢さんを含む3名の獣医学生が参加しました。
今回は、小沢さん本人による留学体験記をご紹介します。
留学体験記
獣医学科4年 小沢 美彩
このたび、BIVSPに参加し、約3か月間の研究留学とシンポジウムを経験しました。
私はカナダのUniversity of Guelph(ゲルフ大学)Ontario Veterinary CollegeのComparative Epilepsy Laboratory(比較てんかん研究室)に所属し、犬のてんかんや脳波(EEG)に関する研究に取り組みました。研究テーマは、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル(キャバリア)の脳波にみられる特徴的なαリズムの解析です。
EEGのデータ解析をするにあたって、てんかんやEEGの定義・仕組みなど基礎的な部分から教えていただき、 実際に病院で記録されたEEGのアーカイブデータを見ながら解析方法を学びました。 さらに実際に臨床の現場にも参加させていただき、 EEG装置の装着方法や同時に行う検査の手技なども教えていただきました。
週に一度行われるラボミーティングでは、自分の研究の進捗を報告するだけでなく、 ラボのメンバーが行っている研究について議論したり、 実際に病院を受診した症例について検討したりしました。 さまざまな研究テーマや症例について、それぞれ異なる視点から意見が出されるため、 他の人の考え方を聞くことがとても興味深く、 自分一人では思いつかなかった視点を知ることができました。
英語でのコミュニケーションについては、留学前から自分の英語力に不安がありました。 しかし、研究室にはさまざまな国やバックグラウンドを持つメンバーがいたこともあり、 皆さんが温かく受け入れてくださり、安心して研究生活を送ることができました。
一方で、研究では専門用語が多く使われるため、 最初は会話やミーティングの内容を理解することに苦労しました。 日々研究について話したり、実際にデータを見ながら説明してもらう中で、 少しずつ専門的な英語にも慣れていきました。
研究の集大成として、滞在の最後にはシンポジウムでポスター発表を行いました。 ポスター発表では、自分の研究について質問や意見をいただくことで、 自分では気づかなかった視点を知ることができ、 研究内容についてさらに考えを深める機会となりました。 また、さまざまな獣医学生と交流できたことも、とても貴重な経験となりました。
留学前は、海外で3か月間生活しながら研究することに対して不安も大きく、 無事にやっていけるのか心配していました。 しかし、実際に現地で研究生活を送ってみると、それ以上に多くのことを学び、経験することができ、 改めてこのプログラムに参加することができてよかったと感じています。
今回の留学を通して、異なる環境に身を置くことで、 自分とは異なる考え方や価値観に触れることの大切さを学びました。 また、自分で考え、自分の意見を持ち、それを相手に伝えることの重要性も強く感じました。
今回行ったキャバリアのαリズムに関する研究については、 メンターから、今後さらに研究を発展させ、論文として発表することも視野に入れて、 これからも連絡を取り合いながら研究を続けていきましょうと声をかけていただきました。 自分が取り組んだ研究が、今後の研究や論文につながっていく可能性があることをとても嬉しく思います。
今回の経験を一度きりのものにするのではなく、 今後の研究や臨床に活かせるよう、これからも勉学に励んでいきたいと思います。
留学・研究発表の様子
