


臨床診断学研究室
【論文掲載】猫の肺ボトリオミコーシスに関する症例報告がJVMSに掲載されました
臨床診断学研究室の峰重講師、山口さん(大学院生)、上家教授らが参画した、附属動物病院 病理診断科・循環器呼吸器科および獣医学部 獣医病理学研究室との共同研究成果が、国際学術誌 Journal of Veterinary Medical Science に掲載されました。
【論文情報】
Mineshige T, Aihara N, Aoki T, Hanaoka E, Takase N, Yamaguchi M, Shiga T, Kamiie J.
Pulmonary botryomycosis in a cat. J Vet Med Sci. 2026;88(7):1044-1047.
論文はこちら:
https://doi.org/10.1292/jvms.26-0022
本研究は、長期間にわたり肺病変が持続していた猫に認められた肺ボトリオミコーシスの症例報告です。
ボトリオミコーシスは、細菌感染によって生じる稀な慢性化膿性肉芽腫性炎症であり、獣医領域では馬や豚などでの報告が知られています。一方、猫における報告は極めて少なく、肺病変としての報告はこれまでありませんでした。
本症例では、病理組織学的検査により、グラム陽性球菌を中心とした特徴的な細菌塊(クラブコロニー)を確認しました。さらに、獣医病理学研究室において、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)標本を用いた分子生物学的解析を実施し、Staphylococcus 属細菌の関与が示唆されました。
本報告は、猫の慢性呼吸器疾患に関する新たな知見を提供するとともに、病理組織学的検査と分子生物学的解析を組み合わせることで、稀な感染症の診断に至った症例です。本研究成果は、慢性呼吸器疾患の診断における病理学的検査の重要性を示すものと考えられます。
臨床診断学研究室:
https://lab-navi.azabu-u.ac.jp/vv-28/
