食のデータサイエンス研究室

Nutrition Epidemiology and Data Science

栄養疫学★ジャーナルクラブ(2018/10/02)

投稿日:2018年10月10日

こんにちは。

季節外れの暑さを感じつつ、サンマや梨など秋の味覚を楽しむ季節になりました。

後期に入り、研究室のジャーナルクラブが再スタートしました。

夏休み中に3年生の卒論テーマも決定し、卒論テーマに関連する論文を3年生が頑張って読んでいますので、内容について紹介したいと思います!

2018/10/2(トランス脂肪酸班 村岡さん)

論文タイトル:冠状動脈性心疾患の疑いのある患者における血清トランス脂肪酸、非対称ジメチルアルギニンと急性心筋梗塞、死亡のリスク:前向きコホート研究  (Borgeraas H et al., Serum trans fatty acids, asymmetric dimethylarginine and risk of acute myocardial infarction and mortality in patients with suspected coronary heart disease: a prospective cohort study. Lipids in Health and Disease. 2016; 15:38)

 トランス脂肪酸(TFA)は、血流依存性血管拡張反応ならびに血管拡張因子である一酸化窒素(NO)の産生を阻害することがわかっています。また非対称ジメチルアルギニン(ADMA)は、NOの内因性阻害物質として働くことが知られています。この研究は、①血清TFAレベルが血漿ADMAレベルと相関があるのか、②もし相関があるなら、血漿ADMAレベルが「血清TFAと心血管疾患の罹患・死亡」の関連に影響するのかを検討したノルウェーの研究です。 対象は冠状動脈性心疾患の疑いがあり、冠動脈造影を受けた患者1364名です。TFA(C16:1n7とC18:1)レベルはガスクロマトグラフィーで測定しました。

その結果、血清TFAレベルは血漿ADMAレベルと弱い正の相関{スピアマンの順位相関係数:0.14(体重%あたり)、0.20(mg/L)}がありました。また血清TFAレベルは、急性心筋梗塞の発症、心血管死亡や全死亡との関連はみられず、この関連は血漿ADMAによる影響も受けないことがわかりました。この結果は年齢や性別など結果に影響を与える要因を調整した後の結果です。

後期に読んだ論文については、毎週アップしていきますのでお楽しみに (前期中に紹介できていないものや夏休み中の論文については別途紹介していきます)。

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